『コーヒーの科学「おいしさ」はどこで生まれるのか』のメモ

コーヒーの科学「おいしさ」はどこで生まれるのか,という新書を読んだのですが,個人的には非常におもしろかったです。もう覚えていないのですが,ブログかツイートで,国内で出版されているコーヒーに関する本で,ちゃんとエビデンスを示しながら説明をしているのはこの本だけだ,というのを見たのが購入のきっかけです。たしかに,学術論文をもとに示していたり,化学の方面から抽出などについての説明がされていました。経験的に知っていることから知らないことまで科学的な説明がなされていたように思います。読み終わったあとに,

と,こんなことを聞かれたのですが,全くまとまっていないよくわからない情報を返していたので,反省してブログに改めてまとめてみようというものです。個人的には情報量がとても多く感じたので,まとめるのも一部かつメモのようなものになります。気になった方は買って読んでみてください。

コーヒーの科学の個人的重要情報

コーヒーの酸味成分

  • 生豆の段階では,クロロゲン酸,カフェー酸,クエン酸,リンゴ酸,キナ酸,酢酸,リン酸など。クロロゲン酸やカフェー酸を除けば,割合は異なるが,フルーツに含まれるものと同じ成分である。
  • 焙煎すると浅煎りから中煎りをピークに酸味が強くなる。それ以上煎ると,加熱で揮発したり,熱分解され酸味は弱くなる。

コーヒーの味や香り

  • すっきりした味や後に残る味とは,口腔内にコーヒーの苦味や油脂を含む成分がどれだけ残りやすいかに依存する。唾液によって口腔内が洗浄されやすいとすっきりとした質感を感じるらしい。

香りの種類

  • 大きく分けると鼻先香,口中香の2種類がある。
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  • 鼻先香は,よくいう香り。口中香は「口の中で広がるフレーバー」。
  • 熱湯で抽出したコーヒーは基本的に鼻先香と口中香に差がないが,低温で抽出する水出しコーヒーなんかは口中香がすごくて,口に入れたときに広がる味わいがおもしろいらしい。

コーヒーの抽出

  • 抽出はゆっくりと行うとより水に溶けにくい成分が相対的に多く抽出される。水に溶けにくい成分として苦渋味が多い可能性あり。抽出時間を長くすることで,雑味との分離が悪くなる。
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  • ドリップ時には,水が溜まらないようにすること,炭酸ガスからの泡を落とさないようにすることですっきりとした味わいになる。コクを感じにくくなることもある。強引にコクを出したいとき,最後のほうを少し強引にドリップしたりして,泡を混ぜる,水を貯留させることで微調整も可能らしい。
  • コーヒーに含まれる界面活性物質や疎水性成分が,泡層に選択的に吸着される。吸着されるのは,フェノール化合物(コーヒーの苦味や渋みの素とされるものが多い)や微粉や油滴など。エスプレッソの泡(クレマ)も成分はほぼ同じだが,きめ細やかな泡により口当たりが軽く,雑味を感じにくくなる。エスプレッソは泡が消えたあとのほうが苦い。
  • ドリップはクロマトグラフィーの原理と同様なので,理論段数が多くできると可能。つまり,ドリップ時,ドリッパーの粉層を厚くして,水が中で貯留しないようにすることで,水に溶けにくさ中間の成分が抽出前半に濃縮され,結果的に濃度感が増すことになる。

コーヒーの身体への影響

  • カフェインの効果はアデノシン取り込み阻害によるドパミンの調整。眠気や疲労感を一時的に抑える効果であり,睡眠不足や疲労の蓄積には効果が期待しにくい。

あ,だから僕はコーヒー飲んでも目が覚めた感じにならないんですね(白目)

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